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30度ずれた軌道を回る、2つの巨大惑星

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orbit image of planets in upsilon Andromedae
Image Credit: NASA, ESA, and A. Feild (STScI)

太陽系では、すべての惑星がほぼ同じ平面に沿って太陽の周りを回っているが、一見常識に思えるこの事実も、他の惑星系では当てはまらないらしい。

地球から44光年の距離にある恒星、アンドロメダ座υ(ウプシロン)星(以下υ Andと表記)には、3つの惑星「υ And b」「υ And c」「υ And d」が見つかっている。このうちcとdが互いに30度もずれた平面を公転していることが、地上の望遠鏡で14年間蓄積したデータとハッブル宇宙望遠鏡の高精度なデータを組み合わせることでわかった。

太陽系でも小惑星や彗星が惑星に比べて傾斜した軌道を通ることはあるが、υ And c と d は質量がそれぞれ木星の14倍と10倍もある巨大天体だ。なお、最近までそれぞれの質量は木星の2倍と4倍とされていたが、ハッブル宇宙望遠鏡の観測で訂正された。

ハンマー投げの選手が回転しながらぶれるように、どんなに小さくても惑星があれば中心の恒星自身が揺れる。地球から見て恒星が前後に揺れると、恒星の色がわずかに変化する(救急車が近づく際は音が高く、遠ざかる際は音が低いように、近づく天体は青く、遠ざかる天体は赤くなる)。この効果を検出するのがドップラー法であり、1996年にυ And b、99年にυ And c と d を発見するのに使われた。

一方、恒星が左右上下に揺れる様子を検出するには、実際に恒星の位置を測定するしかない。これは位置天文学(アストロメトリ)法と呼ばれ、1940年代から試みられていながら、昨年になるまで成功例がなかった。ハッブル宇宙望遠鏡は大気に邪魔されない環境を生かして、υ And c と d によって生じる揺れをとらえた(bによる揺れを検出するにはさらに1000倍の精度が必要)。なお、観測に用いられたのは望遠鏡自体ではなく、向きを調整するための恒星ガイドセンサーである。

前後と左右上下の「揺れ」を組み合わせることで、2つの惑星の軌道が立体的に描けるようになり、両者に30度のずれがあうると判明した。その原因は、惑星系が誕生した時の原始惑星どうしの相互作用かもしれないし、υAndの近くに存在する別の恒星の重力かもしれない。一方、14年間蓄積したデータから、第4の惑星υAnd eが存在する可能性も示唆された。理論と観測の両面で興味の尽きない惑星系だ。

■Out of Whack Planetary System Offers Clues to a Disturbed Past
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2010/17/

Written by sorae.jp編集部星空班

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