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星の動きから星団の結びつきの強さを解明

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NGC 3603 by HST
Image Credit: NASA, ESA, MPIA and University of Cologne

ハッブル宇宙望遠鏡が10年の間隔を置いて撮影していた散開星団の写真から、星々のごくわずかな動きが検出された。星々の生まれ方と育ち方に関する重要なヒントとなる。

この成果は狙ったのではなく、マックス・プランク天文学研究所のヴォルフガング・ブランドナー(Wolfgang Brandner)氏率いる研究チームが、ハッブル宇宙望遠鏡のアーカイブから発掘したものである。同チームは地球から2万光年の距離にある散開星団「NGC 3603」を同じ条件で1997年7月と2007年9月に撮影していた画像を比較して、700個以上の星が動いている事に気づいた。

この散開星団では直径3光年の領域に1万もの恒星が集まっている。ちなみに、太陽から最寄りの恒星までは4光年以上だ。

星の生涯は数十万から数億年というスケールで繰り広げられるので、10年で見られる変化はたかがしれている。NGC 3603 までの距離を考えると、今回の発見は東京から関門海峡(800km先)を見て、一年辺り髪の毛一本分の動きを検出するようなものだ。

NGC 3603 の星々はまだ動きが「落ち着いてない」状態であるため、星団が形成されてからの経過時間はおよそ100万年であるという。天文学的に言えば、生まれたてだ。

また、NGC 3603 を形成することになった星雲は、普通のものと比べて高密度だったらしい。言い換えれば、より多くのガスと塵が、より狭い領域に集まっていた。そのため星雲の大部分が、効率よく、星の材料に使われた。

一般的には、恒星に使われるのは星雲の1割だけで、残った物質は星の輝きが強まると散逸してしまう。そのため星団自体もまとまりがなく、やがて広がっていき、個々の星が独立することになる。しかし NGC 3603 では質量のほとんどが星団内に閉じ込められているため、重力的な束縛は続くようだ。今後はより密集した形態である「球状星団」に進化し、何十億年も残り続ける可能性があるという。

■Hubble catches stars on the move
http://www.spacetelescope.org/news/heic1009/

Written by sorae.jp編集部星空班

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