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赤より赤い「ばら星雲」の花びら

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Rosette cloud by Herschel
Image Credit: ESA/PACS & SPIRE Consortium/HOBYS

この色鮮やかな光景は、ガスと塵の中で次々と巨大な恒星が作られて、早く生まれた星が周囲の星雲を吹き飛ばしている現場だ。3重の意味で「ハーシェルが見せてくれた」画像である。

第一に、この画像は可視光ではなく赤外線を撮影したものである。赤外線は赤よりも波長が長く、人間の眼では見ることのできない光で、1800年ごろに英国のウィリアム・ハーシェルが発見した。W.ハーシェルは天王星を見つけるなど、望遠鏡による肉眼観測で数々の業績を残した天文学者だ。

第二に、この星雲を初めて記録したのはW.ハーシェルの息子ジョン・ハーシェルである。彼はいっかくじゅう座という目立たない冬の星座に、淡い星雲を見つけた。写真に撮ると赤い花びらが何枚も重なった姿をしているため、今では「ばら星雲」として人気の天体だ。ちなみに、J.ハーシェルは写真の発明に一役買った研究者でもある。

そして第三に、この光景をとらえたのは欧州宇宙機関(ESA)のハーシェル宇宙望遠鏡である。W.ハーシェルにちなんで名付けられた、最新鋭の赤外線天文衛星だ。可視光で見ればほとんど真っ黒な領域だが、暖められた塵が発する赤外線を写して、人間の眼にもわかる色に加工されている。

画像の右側ではすでに星の集団が誕生していて、強い光と恒星風で左側の星間物質を吹き飛ばしている。だがその一方で、新しい星も作られつつある。そのいくつかは、まわりのガスと塵を引き留めているため、まるで右側に柱が伸びているかのようだ。

■ESA Portal: Baby stars in the Rosette cloud
http://www.esa.int/esaCP/SEMWQ59MT7G_index_0.html

Written by sorae.jp編集部星空班

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