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星の光に「偏り」検出、地球の生命とも関連か

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Circular Polarimetry in M42
Image credit: 国立天文台

国立天文台などの研究チームが、オリオン大星雲で生まれた星の周辺で、光が「円偏光」という特殊な状態にあることを発見した。この輝きが、地球における生命誕生に大きく貢献した可能性がある。

光は波としての性質を持つが、上下にしか振動できない海の波と違って、進行方向に垂直ならどんな方向にでも振動する。さらには振動の方向自体が回転したりもする。そのため、普通の光の中にはあらゆる方向に振動する波が混ざっている。だが時として振動の方向が偏る場合があり、「偏光」と呼ばれる。

研究チームが発見した円偏光とは、光に含まれる波の振動方向自体の回転が、左または右のどちらかに偏っている状態だ。質量が小さな星の周辺では振動方向がほぼランダムだったのに対し、大きな星の周辺で円偏光が検出された。

オリオン大星雲は続々と新しい星が生まれている領域。星の周辺に残っている塵が、磁場などの影響で一定のパターンに並び、偏光を引き起こしたと見られている。円偏光が引き起こされている範囲は約1光年、太陽系の大きさの400倍以上もある。実は、我々の太陽系もこれと似た環境で誕生したかもしれないそうだ。

地球の生命は「アミノ酸」という分子を中心に構成されている。これを通常の方法で合成しようとすると、原子の組み方を左右逆にしただけの2種類(鏡に映すと全く同じ分子)ができてしまう。しかし、生物のアミノ酸には片方しか存在しない。

鏡像異性体どうしは多くの化学的性質が全く同じだが、数少ない違いの1つが円偏光に対する反応である。そのため、オリオン大星雲の大質量星周辺と似た環境に、アミノ酸の起源があると示唆されるのだ。ただし生まれたばかりの地球は表面全体が溶岩の高温状態だったので、周辺の太陽系空間で生まれたアミノ酸が後から隕石に乗って飛来した可能性が高い。

46億年前の太陽系誕生時に「円偏光」という恵みの光を与えてくれた星は、もはや存在しない。質量の大きな恒星は、太陽の様な恒星に比べてはるかに短命なのだ。しかし、その存在証明が、これまた隕石から見つかっている。超新星爆発で合成された元素である。

■国立天文台PR:宇宙の特殊な光から地球上の生命の起源に新知見
http://optik2.mtk.nao.ac.jp/~fukue/pr2010-0406/index_j.html

Written by sorae.jp編集部星空班

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