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「時計天体」パルサーの精度を高める

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Image of a pulsar
Image Credit:D. Cantin, DarwinDimensions, McGill University

宇宙には電波などの信号(パルス)を規則正しく放つ「パルサー」と呼ばれる天体がある。その信号に生じる僅かな不規則性を補正し、天文学者にとって最適な時計としてパルサーを利用する道が開けつつある。

パルサーは数ミリ秒~数秒の周期で回転する天体で、自転軸とは別の方向へ電波などの電磁波をビーム状に放っているため、地球にそのビームが向くたびにパルスが観測される。1967年に初めて見つかった時は、あまりに規則正しいため宇宙人からの信号と勘違いされかけたこともある。

パルサーの規則正しい信号は、パルサー自体の研究だけでなく、他の天文学的課題にも利用できる。その1つが「重力波の検出」だ。

アインシュタインの一般相対性理論によれば、極めて大きな質量が動くと時空にさざ波が生じる。これが「重力波」と呼ばれる現象だが、電磁波など他の波に比べて余りに微弱であるため、現在までに検出されたことがない。パルサーと地球の間を重力波が横切れば、規則正しいパルスがわずかに変化することで、存在が確認できると期待される。

しかし、パルサーの信号には、ほんの僅かであるが、徐々に遅くなるという難点がある。英独の研究チームが6月24日の科学誌「サイエンス・エクスプレス」に発表したところによれば、この「減速」には2種類あるそうだ。さらに、その違いはパルスの波形にも現れるという。

今回の研究はパルサーその物の性質を解明する上で貴重であると同時に、「天文学的時計」としての価値を高めるのに役立つと期待されている。

研究チームを率いたアンドリュー・ライン(Andrew Lyne)氏は「人類が手にしている最高級の時計は、すべて補正が必要です―おそらくは温度の変化、大気圧、湿度や局地的な磁場のせいで。ここに私たちは、天体物理学的な時計を補正する可能性を見つけたのです」と語っている。

■Astronomers making good time
http://www.mpg.de/english/illustrationsDocumentation/documentation/pressReleases/2010/pressRelease20100624/

Written by sorae.jp編集部星空班

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