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ハーシェル宇宙望遠鏡、巨大な星の誕生を目撃

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RCW120 by Herschel
Image Credit: ESA, PACS & SPIRE Consortia, A. Zavagno

欧州宇宙機関(ESA)のハーシェル宇宙望遠鏡が、非常に質量が大きな恒星が形成されている現場をとらえることに成功した。

質量が太陽の8倍以上もある恒星は、ガスの核融合反応が非常に効率よく進むため、寿命が太陽よりはるかに短く、数の上でも小質量星に比べてはるかに珍しい。故に大質量星は謎だらけ。特にどこでどうやって誕生するかは、誕生時に分厚い外層に包まれることもあり、不明であった。

生誕の地と目されていたのが、「HII(エイチ・ツー)領域」の外縁だ。

HII領域とは、星雲の中で、高温の水素が原子核と電子に分かれている領域である。一般に星間ガスは絶対温度100度(氷点下173度)以下と非常に冷たいが、HII領域では1万度にもなる。中心部で輝く大質量星の発する紫外線が、主な加熱の原因だ。高温の領域は衝撃波を伴って急速に広がる。こうしてかき混ぜられた星間物質が大質量星のタネになる、と考えられていた。

ガスと塵の星間物質が可視光線をさえぎってしまうため、確認するのは難しい。一方、ハーシェル宇宙望遠鏡は星間物質自身の熱で放射される赤外線を検出できるので、その役割を担うには最適だ。ハーシェルが2つのHII領域を観測したところ、果たして大質量星誕生の仮説は裏付けられた。

特にRCW 120というHII領域では、太陽の8-10倍もある星の胎児を見つけた。数万年前に成長を始めたばかりと考えられている。この星は太陽2千個分という巨大な外層に包まれていて、さらに成長する可能性があるという。

ハーシェルは2009年5月14日にアリアン5ECAロケットで打ち上げられた。1周年を前にしてオランダでシンポジウムが開かれ、数々の成果が発表されている。HII領域における大質量星誕生の観測も、その1つだ。

■Herschel unveils rare massive stars in the act of forming
http://sci.esa.int/science-e/www/object/index.cfm?fobjectid=46978

Written by sorae.jp編集部星空班

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