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オバマ政権、NASAの有人月探査を全て打ち切る

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FY 2011 Budget
Image credit: NASA

アメリカ政府は2月1日、2011年度予算教書を公開し、有人月探査計画であるアメリカ航空宇宙局(NASA)の「コンステレーション計画」について正式に中止すると発表した。

2004年のブッシュ大統領の新宇宙政策を受け、NASAはこれまでコンステレーション計画として、スペースシャトルの後続機となる、次世代有人宇宙船「オリオン」とアレスIロケットの開発を進めてきた。予定ではスペースシャトルを2010年に退役させ、国際宇宙ステーション(ISS)を2015年頃に廃棄し、アレスIとオリオンを2014年に打ち上げ、月面有人探査用のアレスVロケットや月面着陸船を2020年に打ち上げる予定だった。

しかし、オバマ大統領の就任後、アメリカ有人宇宙飛行計画を見直すための外部有識者委員会(通称:オーガスティン委員会)が結成され、「このままでは時間も予算も足りない」という最終報告書が2009年10月に提出された。

発表されたNASAの2011年度予算案では、「コンステレーション計画」(アレスI、アレスV、オリオンなど)を全て中止した上で、今後5年間でさらに60億ドル(約5400億円)の予算を追加し、「技術実証プログラム」、「重量打ち上げと推進の研究開発」、「ロボット先駆探査」の3つのテーマを中心に進める。

今後の有人宇宙開発について、NASAは民間企業と協力しながら、民間企業による有人ロケットの開発と打ち上げを支援する。また、新しい打ち上げシステムを開発し、2016年からの実用化を目指す。

国際宇宙ステーション(ISS)については予算を増額、運用を2020年まで延ばし、国際協力を強化する一方、商業的な活用も検討する。また、スペースシャトルについては残りの5回の飛行で退役させるが、退役するまでの雇用などは全て保証する。

一方、宇宙科学研究の予算は確保されており、地球観測や気象観測、地球近傍天体の捜索、月・惑星への無人探査などの予算は増額されている。新型火星ローバーの「マーズ・サイエンス・ラボラトリー」やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)などは、予定通りに打ち上げを実施する。

写真=NASA。

■NASA - FY 2011 Budget
http://www.nasa.gov/news/budget/index.html

■FY 2011 Fact Sheet/National Aeronautics and Space Administration
http://www.whitehouse.gov/omb/factsheet_department_nasa/

Written by sorae.jp編集部宇宙班

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