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宇宙旅行 vol.01

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「宇宙旅行の概要 上」

Space tourism
Image credit: NASA

- 宇宙旅行とは何か -

 宇宙旅行、その言葉を聞いただけで、「そりゃ行けたら行きたいけどさ、どうぜ大金が必要で、私なんか行けないよ」とつぶやいてしまう人も多くいるのではないだろうか。しかし近年、民間人に向けての宇宙旅行販売や、Xプライズの貢献により、民間宇宙開発会社の設立とそれに対する投資も徐々に増え、宇宙旅行も以前に比べると、かなり身近なものとなったと言えるだろう。

 これまでの宇宙飛行士は、政府や企業などに選ばれ、何らか目的(衛星の修理や科学実験など)を持って宇宙空間に行くわけだが、それらの宇宙飛行と区別するために、宇宙旅行とは、特に何も目的を持たず、宇宙空間に行って、好きなこと(常識な範囲内)を行うことである。

- どこからが宇宙なのか -

 同じく海を渡っての旅行でも、沖縄は国内旅行、台湾や韓国は海外旅行である。これと同じように、宇宙旅行を扱う場合、まずどこからが宇宙空間なのかを定義しなければならない。

 例えば、飛行機に乗ると、上空1万メートルでの飛行ができ、自衛隊やアメリカ空軍などのプロのパイロットが操縦する戦闘機も、上空3万メートル程度で飛行する。飛行機が飛べるこれらの空間は宇宙空間と言えない。

 よく空を飛ぶ飛行機と宇宙まで行けるロケットの違いについて聞かれるのだが、飛行機とロケットの根本的な違いは、形ではなく、酸化剤(酸素など)を持っているかどうかである。火を燃やすのと同じように、エンジンで燃焼させるには、燃料の他に酸素が必要。飛行機は空気の酸素を利用して、ジェットエンジンで燃やし、空を飛んでいるが、空気のない(酸素のない)宇宙空間では飛ぶことができない。一方、ロケットは燃料と酸素の両方(これを合わせて推進剤と呼ぶ)を自ら装備し、酸素のない場所でも、ロケットエンジンを燃焼させることができ、宇宙空間で飛行することができるのだ。ロケットがあの鋭い形になったのは、空気との摩擦を減らし、燃費を良くするためである。

 となると、宇宙空間は「大気がなくなった場所から(大気圏外)」と定義すべきだと思うが、ところが大気は上空に行けば行くほど、どんどん薄くなっていくものであり、厳密に言えば、大気がなくなる明白な境界線はどこなのか、分からないのだ。しかし、それでは宇宙空間を定義することができなくなってしまうので、結局、国際航空連盟(FAI)は現在、上空100キロメートル(10万メートル)を超える地点(カーマン・ライン)を宇宙空間と定義している。

 100キロメートルと言うと、東京から伊豆ぐらいの距離なので、宇宙は意外と近いと感じている人もいるのではないだろうか。ちなみに、国際宇宙ステーション(ISS)の周回軌道も高度350キロメートルぐらいなので、東京から名古屋ぐらいの距離しかない。

Written by チヒロ

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