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新宇宙家族 vol.17

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「妻の夢、私の夢」

NASAの管制室で訓練を受けていたころ
Image credit: Taichi Yamazaki

 2004年、妻・直子の渡米に合わせて私が会社を辞めたとき、みんなが、美談として取り上げた。

 誤解をしている人が多いが、私が自分の仕事や夢をあきらめたわけではない。同時に夢を実現できない状況に、一時譲歩したに過ぎなかったのだ。

 もともと国際宇宙ステーション(ISS)専用の搭乗員だった直子が急きょ、ロシアの宇宙船やスペースシャトルの搭乗資格を取ることになり、飛行チャンスは当初の3倍に広がった。

 やれることはすべてやった。「さぁ、今度は私の番!」。そう思った。

 しかし、一度動き出した流れは変えられなかった。私の夢がかなえられる最後のチャンスだったのだが、そのためには、家族が日米離れてお互い仕事に専念しないといけない状況だった。

 3歳の娘を抱えたまま、仕事をとるか家庭をとるかの究極の選択。いや、「家庭」をとるか、「お国」をとるかの選択というべきか。結局私はどちらも選べず、心身ともに調子を崩した。

 昨年7月、ついに日本の実験棟「きぼう」がISSに完成した。直子も間もなく夢の宇宙へ飛び立つ。だが管制官としてISSを組み立てるという私の長年の夢はかなえられなかった。新しい夢をどうするか。妻が無事に帰還したらゆっくり考えたい。

写真=米航空宇宙局(NASA)の管制室で訓練を受けていたころ(2000年7月)

(文・写真 山崎大地 2010年3月20日)

■新宇宙家族 (Taichi_Yamazaki) on Twitter
http://twitter.com/taichi_yamazaki/

Written by 山崎大地

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