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ムーンな想い vol.01

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「月・惑星探査時代の心構え」

Moon
Image credit: NASA

このsorae.jpをお読みの読者の皆さんには釈迦に説法かと思うが、私たちはいま、月・惑星探査を日常的に行うという、大変な時代に生きている。いや、1960年代はそうだった、というかも知れない。確かにあの時代、アポロ宇宙船は月へ人を送り込み、当時のソ連は無人探査機に搭載したルノホート(月面車)で月を走り回り、互いに覇を競っていたはずである。

しかし、私を含め、いまの40歳以下の人たちに、その実感はあるだろうか。おそらく、20代、30代の人たちにとっての宇宙開発とは、スペースシャトルであり、H-IIAであり、いずれにしても地球近傍にとどまっていたように思われる。

その事情は歴史的、経済的、政治的と様々であろうが、要は、1980年代からしばらくの間、月・惑星探査はあまり日の目を浴びなかった。もちろん、月・惑星へのアプローチがなかったわけではなかったが、それはどちらかというと専門家の世界での話であった。

翻っていまはどうか。「かぐや」が送ってきたハイビジョンの「地球の出」映像が、大晦日のお茶の間に流れる時代である。NASAのウェブサイトへ行けば、数億キロ彼方から送られてきたばかりの火星探査のデータを、ワンクリックで自分のデスクトップへと流し込むことすらできる。かつて専門家と呼ばれる人たちに限られていたデータは、いまや私たちがほぼ自由に手にできるようになったといって過言ではない。

データがあることが当たり前の時代に、私たちはどのように臨めばいいのか。
その背景にはどのようなことがあるのか。
この先に向けて、どのようなことが必要なのだろうか。

このコラムでは、私が抱いている月・惑星探査に関する思いをつづっていこうと思う。また、時折は最新の月・惑星探査のトピックも織り交ぜ、読者の皆さんといっしょに、探査を盛り上げ、考え、ときには苦言を呈することもしていきたいと思う。それこそが、社会が科学を育てるという、ささやかながら重要な試みへの第一歩ではないかと思う。ぜひ、ご期待のほど。

Written by 寺薗淳也

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