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Space Shuttle Chronicles vol.02

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「Space Shuttle Basics」

STS-107
Image credit: NASA

さて、話を始める前に少しだけおさらいをしておきます。

スペースシャトルは大きく分けて3つのユニットからできています。一番手前、三角の翼を持った飛行機のような部分が「オービター」、オレンジ色の巨大なタンクが「外部燃料タンク」、外部燃料タンクの左右についている鉛筆みたいなのが「固体燃料ロケットブースター」。この3つをあわせた全体が「スペースシャトル」と呼ばれる打ち上げシステムです。

■オービター(Orbiter Vehicle:OV)
Orbiter
Image credit: NASA

オービター(orbiter:軌道船)の名の通り、乗組員と貨物を載せて衛星軌道に乗り、様々なミッションをこなし、地上へと帰ってくるシステムの最も中心となるユニットです。一般的にはこの部分を指して「スペースシャトル」と呼ばれることが多いようです。

機体前方に、乗務員7人を乗せる乗務員区画、機体中央部にバスを丸ごと一台入れられるサイズの貨物室(カーゴベイ)を持ち、機体後部に打ち上げ時に使用する3機のメインエンジン、軌道投入/離脱に使用する2機の軌道変更システム(Orbital Maneuvering System:OMS)を備えています。また、帰還時の高熱に耐えるために、機体全体が耐熱タイルや強化カーボン、耐熱ブランケットなどで覆われています。

これまで実際に宇宙に飛び立ったオービターは5機、1981年に初飛行した「コロンビア」、ついで1983年から1985年にかけて「チャレンジャー」「ディスカバリー」「アトランティス」が建造されました。これらのうちコロンビアとチャレンジャーはそれぞれ1986年と2003年に事故で失われています。また、1992年にはチャレンジャー事故を受けて、スペアパーツを利用して「エンデバー」が建造されています。

■外部燃料タンク(External Tank:ET)
External Tank
Image credit: NASA

シャトルのメインエンジンは25mプールを20秒で空にしてしまうほどの勢いで燃料を消費します。この大量の燃料を蓄えておくための巨大な燃料タンクが、この「外部燃料タンク」です。内部は2つに分けられ、前方に液体酸素、接続部をはさんで後方に液体水素のタンクが収められています。打上後約8分で切り離され、大気圏で燃え尽きます。スペースシャトルシステムの中で唯一使い捨てにされるユニットです。

また、極低温の燃料の蒸発を防ぎ、外部に氷が付着するのを避けるために全体が断熱材で覆われています。2003年のコロンビア事故は打ち上げ時の振動でこの断熱材が剥離し、オービターに衝突、機体が破損したことが原因と考えられています。

■固体燃料ロケットブースター(Solid Rocket Booster:SRB)
Solid Rocket Booster
Image credit: NASA

オービターのメインエンジンだけでは、打ち上げ時の推力が足りず軌道に到達することが出来ません。この残りの推力を補うのが、外部燃料タンクに接続された2本の「固体燃料ロケットブースター」です。打上後、約2分で切り離され、パラシュートで海面に着水、船で回収され、工場で洗浄とメンテナンス、燃料の最充填を受け再利用されます。

それぞれのブースターは11のパーツから出来ており、工場で制作された後、打ち上げ地であるケネディ宇宙センターで組み立てられます。1986年のチャレンジャー事故では、このパーツの接合部分から高温の燃焼ガスが漏れ、外部燃料タンクとの接合部分が外れたことが事故の原因となりました。

さて、次はいよいよ本編。時計の針を一気に1951年まで戻します。戦争が終って数年後、人類初の人工衛星「スプートニク」が打ち上げられる6年前から、このお話は始まります。

Written by 柏井勇魚

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