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マレー鉄道で宇宙まで大人1枚 Vol.01

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「宇宙をめざすマレーシア人の巻」 コミタック


マレー鉄道とはバンコクからシンガポールまでを縦断する2,000kmの鉄道のことを指し、そして僕はそのマレー半島にあるマレーシアの首都クアラルンプールに住んでいる男子である。なおマレー鉄道には乗ったことが無い。だって最短でも40時間かかるから。でもマレー鉄道100%の日々である。だって仕事だから。

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鉄道の話は何れするとして、マレーシアでは宇宙の話で持ちきりだ。何故って、マレーシアはDice-K氏に遅れること約1年、2007年10月にロシアのソユーズロケットにマレーシア人の宇宙飛行士一人を乗せてISS(国際宇宙ステーション)に打ち上げる計画だ。これはマレーシア政府がロシアから戦闘機を購入して、その見返りの一つとしてネゴって決めた話らしい。地元の新聞によれば、4,000人近くのマレーシア人たちが応募して、今年の8月下旬から選考が開始されたという。先ずは軍基地で3.5kmの距離を20分以内に走る条件をクリアした者から選考に勝ち残るというガチンコぶり。度胸星も真っ青だ。最後まで勝ち残ったマレーシア人宇宙飛行士は宇宙でロティ・チャナイ(小麦粉と卵でできたインドの朝食用パン)とテ・タレ(紅茶をコンデンスミルクで割った飲み物)という、日本で言うところの白米と味噌汁のような超ド定番なマレーシア朝食メニューを食べたりするらしい。なんでだ。なんでだ続きで、マレーシアはマハティール前首相が提唱したVision2020という政策の下、2020年までに先進国入りを目指しているが、宇宙庁を管轄する科学技術大臣は2020年までにマレーシア人を月に送りたいと漏らしたらしい。あと15年後に月に人を送ることと先進国入りすることの哲学的な繋がりは僕のオツムでは導けないけど、何か素敵な感じがする。

そう、マレーシアは複合民族国家で、イスラム教とヒンズー教と仏教とキリスト教の宇宙観が混ざりあって文化が構成されている。10月末にはインド人がヒンズー教のビッグイベントである「ディーパ・バリ」(正月にあたるもので、正義の象徴である「光」を祭り、善を迎え入れる日)を祝って毎晩のように長時間に亘って花火をあげている横で、イスラム教徒であるマレー人がラマダン(イスラム暦の断食の月)中だった。11月にはラマダン明けを祝う「ハリラヤ」を迎え、12月にクリスマスを過ごし、年明けには華僑が爆竹を鳴らす旧正月が待っているのである。そして僕は毎日気温が30度を越える常夏の国で、正月に餅を割るのだ。

それぞれ異なる文化背景を持った人達が、宇宙という絶対的な存在に対しては共通して憧憬や畏敬の念を抱く。こういうご時世だから、そういう安易な連帯意識もありだと勝手に承認。だから僕はマレー鉄道の仕事をしながら、この鉄道が宇宙まで延ばせないか、ちょっと真剣に考えてみたりする。2020年までに間に合うか堂か微妙だから、メーテルに相談が必要だ。

Written by コミタック

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