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Mysterious Space plus vol.02

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最先端のカメラを搭載して火星へ

2003年8月27日、火星は地球から約5576万kmまで近づき、歴史的な大接近をした。

この大接近は「21世紀最大の接近」や「ミレニアム大接近」などと名づけられ、世間を騒がせ、多くの人が夜空を眺めたのではないだろうか。実は地球と火星は約2年2ヶ月の周期で接近する。接近距離が異なってくるのは火星と地球の公転軌道の中心がずれているからだ。もちろん2005年10月、火星は再び地球と接近する。

火星が接近すると、観測に適しているのはもちろんなのだが、この時期は、火星への宇宙探査機を打ち上げる最も効率のいい時期でもある。2003年6月と7月、NASAは2台のマーズ・エクスプロレーション・ローバー(スピリットとオポチュニティ)、ESAはマーズ・エクスプレスを打ち上げた。そして2005年、NASAは最先端のカメラを搭載した火星探査機を打ち上げる。その名も偵察を意味するマーズ・リコナイサンス・オービター(MRO)だ。
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▲NASAの火星探索ページ

MROの主な目的が火星の水の歴史を研究することである。これまでの火星探査で、過去の火星には水が存在していたことはほぼ間違いない。その証拠として、2002年、マーズ・オデッセイが火星両極の地下から大量な氷を発見し、2004年、マーズ・エクスプレスが火星南極から露出している氷の存在を確認した。MROはこれらの研究結果の延長として、地下に存在している氷の層を分析し、火星の水がどのように存在したのか、そしてどのようにして消えたのかを特定する。

MROには可視光・赤外線分光計(CRISM)、シャロウレーダーなど、合計6つの科学機器が搭載されている。そのうち最も注目すべき機器が高解像度カメラHiRISEである。

HiRISEは "High Resolution Imaging Science Experiment" の略語で、高解像度画像装置を意味している。その最大解像度は高度200kmで、1ピクセルあたり25cmを実現し、火星上にあるコーヒーテーブルのような、約1メートルのものまで識別できる。これほどの解像度があれば、火星に残されている洪水地形やクレーターなどの撮影はもちろん、以前火星着陸に失敗したマーズ・ポーラー・ランダーやESAのビーグル2の失敗原因を特定できるのかもしれない。また、HiRISEを使うことで、ランダーやローバーの着陸に危険を与える障害物を特定し、安全な着陸場所を見つけ出すことも期待されている。これは既に打ち上げが決まっている2007年のマーズ・フェニックス・ランダーや2009年のマーズ・サイエンス・ラボラトリーだけでなく、将来の有人火星探査においても非常に重要なことである。

Lockheed Martin Space Systems社などによって製造されたMROは既に最終的な試験段階に入り、打ち上げは8月10日に予定されている。MROが大型化したこと(打ち上げ質量は2180kg)により、今回の打ち上げはデルタIIロケットではなく、アトラスVロケットが使用される。打ち上げられたMROは7ヶ月間後の2006年3月に火星に到着し、その後1火星年(687地球日)探査する予定だ。

【URL】
Mars Reconnaissance Orbiter
http://mars.jpl.nasa.gov/mro/


Written by SHUN

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