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Mysterious Space plus vol.11
September 4 - 2006 - SHUN
太陽系外惑星を探せ 下

現在の最新技術を用いれば、地上の望遠鏡でもスーパー・アース(Super-Earth)を見つけることができるかもしれないが、地上では大気の揺らぎが存在するため、高精度の観測は大気に邪魔されない宇宙空間で行う必要がある。そして、地球サイズの系外惑星の撮影、大気の存在確認を最終目的とした観測衛星の研究は、NASAとESAの間でも進められ、その第1弾がESAのCorotである。
Corot(Convection Rotation & Planetary Transits)は2006年10月に打ち上げられる予定の観測衛星で、系外惑星の恒星面通過をとらえる「トランジット法」を利用し、地球より数倍大きいサイズの系外惑星を見つける。
「トランジット法」とは、恒星の周期的な減光(惑星が前に通過するため)を利用した、系外惑星の発見方法で、その利点は「ドップラー偏移法」に比べ、遠く暗い恒星の惑星にも対応できることである。但し、惑星軌道面が視線方向にほぼ一致している必要があるため、惑星が存在していても、恒星面通過が起こる確率が小さく、観測できないという問題点もある。これは金星の太陽面通過と同じように、地球にいる我々は常に金星の太陽面通過が見えないのと同じ原理である。
■Corot
http://www.esa.int/science/corot
「トランジット法」を用いた他の観測衛星として、ESAのEddingtonとNASAのKeplerが知られているが、地球サイズの系外惑星を発見できる能力を持つEddingtonは、予算不足で残念ながら中止となってしまったが、Keplerは今の所、2008年10月に打ち上げられる予定となっている。
KeplerはNASA最初の地球サイズの系外惑星を発見する観測衛星で、直径1mの望遠鏡を搭載し、広い視野で十万個以上の恒星をモニターする。観測によって、系外惑星の軌道、大きさ、物理的な性質などを特定し、系外惑星全体の存在割合や連星に系外惑星が存在する割合などを求める。
■Eddington
http://sci.esa.int/home/eddington/
■Kepler
http://www.kepler.arc.nasa.gov/
2015年には、惑星の公転運動によって恒星のふらつきを検出する、NASAのSIM計画(Space Interferometry Mission)が予定されている。恒星のふらつきを検出するには高精度の観測能力が必要だが、地球の大気に影響されない宇宙空間なら非常に正確なデータが得られ、多くの系外惑星も発見できると期待されている。
■SIM
http://planetquest.jpl.nasa.gov/SIM/sim_index.html
2015年以降には、直接地球サイズの系外惑星を検出するNASAのTPF(Terrestrial Planet Finder)が予定されていたが、今年発表されたNASAの2007年度予算にはTPFの予算は含まれず、ミッションの無期限延期宣告を受けた。
TPFは、地球近くにある約150個の太陽に似た恒星のハビタブル・ゾーンに位置する、地球サイズの系外惑星の光を直接検出し、その光を分析し、二酸化炭素、水蒸気、オゾン、メタンの存在を調べ、生命の兆候となる証拠を集めることを目的としていた。
■TPF
http://planetquest.jpl.nasa.gov/TPF/tpf_index.html
また、2015年以降にはESAのDarwin計画も予定されている。DarwinはTPFと同様に、地球サイズの系外惑星の検出、系外惑星の大気の分析、そこから生命が出す可能性のある化学物質を特定し、生命の可能性を探る。赤外線を用いたその観測精度は、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡をも凌ぐ。
■Darwin
http://sci.esa.int/science-e/www/area/index.cfm?fareaid=28
このようにNASAとESAも系外惑星の観測に興味を示し、既にこれだけのミッションが予定されている。もちろん予算の問題で、今後ミッションの変更も考えられるが、系外惑星の探査は地球外生命の発見につなぐ重要な一歩なので、ミッションの成果をぜひ期待したい。
果して我々は孤独なのだろうか。いや、恐らく我々は孤独ではない。今もどこかで年老いた星が死んで、新しい星が生まれている。20年前では系外惑星の存在もわからなかったが、あと20年もすれば、我々はきっと地球と同じような系外惑星を見つけ、地球外生命を発見しているだろう。だって、もしそうじゃなかったら、膨大な宇宙はあまりにももったいないだろう?期待の意味を込めても、そう思いたい。
Written by SHUN
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