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スは空間(スペース)のス ? 003

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「みんなどこにいるんだろうね」 李明喜

エンリコ・フェルミはローマ出身で、二十世紀物理学者の中で実験家としても理論家としても最高レベルの史上まれにみる天才物理学者だった。1938年にはノーベル物理学賞を受賞したが、その受賞後に妻がユダヤ人であったためにムッソリーニによるファシスト政権下のイタリアから亡命してアメリカに渡る。その後はマンハッタン計画に携わり原子爆弾の開発に大きな役割を果たした。しかし、その後の水素爆弾の開発には倫理的な理由から反対している。

1950年ロスアラモス、仲間の物理学者たちとランチをとっていたフェルミはこうつぶやいた。「みんなどこにいるんだろうね」。この銀河系には、地球外文明があちこちにいるはずだ。ところがその兆しは見えない。彼らはどこにいるのだろう。これがフェルミ・パラドックスである。今までに世界中で多くのSF作家や科学者から一般の人々までがこのパラドックスに夢中になり取りつかれ、たくさんの解答を出してきた。

解答は大きくは三つの方向に分かれる。
「彼らはもう来ていて、ハンガリー人だと名乗っている(ジョン・フォン・ノイマンらロスアラモスのハンガリー人たちは火星人なみに傑出した知能を持っていた!)」、「彼らは来ていて人間のすることに干渉している」等の<実は来ている>派。
「まだ聴きはじめて間がない(地球外知的生命体探査SETI計画は1960年のオズマ計画から始まった。まだたった45年しか!? 経っていない)。」、「どこかにはいるが、宇宙はわれわれが想像しているよりよくわからない」等の<存在するがまだ連絡がない>派。
そして「宇宙はわれわれのためにある」、「生命の誕生がめったにない」等の<存在しない>派がある。

パラドックスへの直接の解答にはならないけれど僕自身のこれに関する考えは、一つはどんなに見つかる可能性がちいさくともSETIには挑戦し続けるべきだと思う。もしも信号が検出されればそれは人類にとってとてつもない意味を持つからだ。しかし、そう考えると同時に子供の頃から僕の心の中を占めている強い考えがある。人間がこの世界を解釈していることとは全く別の解釈が存在する??言語にするとこのように表現するしかないのだが、既にこれを人間の言語で表している時点でもう違ってくる。僕が??人間が??意識をする時点で違ってしまう。

子供の頃からこれを考え出すといつも眠れなくなってしまう。それは「言語は人間のみのもの」という説明でも納得できるものではない。そして、それはソラリスの海よりも遥かに遠い。この言語で語り得ぬ何かを持って宇宙行きの船に乗って行けたら……。


【参考文献】
『広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由??フェルミのパラドックス』
スティーヴン・ウェッブ著 松浦俊輔訳/青土社

Written by 李明喜

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